建設業許可とは?なぜ必要なのか

建設業許可とは、建設工事の完成を請け負うことを営業として行う場合に必要となる許可です。 建設業法第3条に基づき、以下に該当する工事を請け負う際に取得が義務付けられています。

建設業許可が必要なケース

  • 1件の請負金額が500万円以上の建設工事
  • 建築一式工事で1,500万円以上または延べ面積150m²以上の木造住宅工事

つまり、軽微な工事(500万円未満)のみを行う場合は許可は不要ですが、 事業を拡大し大規模な工事を受注するためには建設業許可の取得が不可欠です。

神戸市・兵庫県内で建設業を営む事業者様にとって、建設業許可の取得は事業拡大の重要な第一歩です。 許可を取得することで公共工事への入札参加が可能になり、 取引先からの信頼向上にもつながります。

要件1:経営業務の管理責任者がいること

建設業許可の第一の要件は、経営業務の管理責任者(経管)が法人の常勤役員、 または個人事業主として在籍していることです。

経管に必要な経験

  • 建設業に関し5年以上の経営業務の管理責任者としての経験
  • 建設業に関し5年以上の経営業務の管理責任者に準ずる地位にあった経験
  • 建設業に関し6年以上の経営業務の管理責任者に準ずる地位にあり、経営業務を補佐した経験
2026年ポイント

令和2年の法改正により、経営業務管理責任者の要件が大幅に緩和されました。 以前は「許可を受けようとする業種」での経験が必要でしたが、 現在は建設業全般の経験で要件を満たすことができます。 また、常勤役員等を直接補佐する者を配置する代替措置も認められています。

要件2:専任技術者を配置すること

許可を受けようとする建設業の種類に応じた専任技術者(専技)を、 各営業所に常勤で配置する必要があります。

一般建設業の場合

以下のいずれかに該当する方が専任技術者になれます。

区分要件
国家資格者1級・2級施工管理技士、建築士、技術士などの所定の資格を保有
実務経験者許可を受けようとする業種に関し10年以上の実務経験
学歴+実務経験指定学科卒業+大学3年以上 / 高校5年以上の実務経験

特定建設業の場合

特定建設業の専任技術者は、一般建設業よりさらに高い要件が求められます。 1級の国家資格者、または指導監督的実務経験を2年以上有する方が対象となります。

実務ヒント

実務経験で申請する場合、10年分の工事実績を証明する書類(契約書・注文書・請求書等)が必要です。 書類の準備に時間がかかるため、早めの着手をおすすめします。 当事務所では実務経験の棚卸しから書類の整理までサポートいたします。

要件3:財産的基礎があること

建設業を営むにあたり、安定した財務基盤があることが求められます。 一般建設業と特定建設業で基準が異なります。

一般建設業

以下のいずれかに該当すること:

  • 自己資本(純資産の額)が500万円以上
  • 500万円以上の資金調達能力(残高証明書等)

特定建設業

以下のすべてに該当すること:

  • 資本金が2,000万円以上
  • 自己資本が4,000万円以上
  • 流動比率が75%以上
  • 欠損の額が資本金の20%以内

要件4:欠格要件に該当しないこと

法人の役員、個人事業主、令3条の使用人(支店長等)が、 以下の欠格要件に該当しないことが求められます。

主な欠格要件

  • 破産者で復権を得ない者
  • 不正の手段により許可を受けたことにより取消しから5年を経過しない
  • 禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行を終えた日から5年を経過しない
  • 建設業法、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律等に違反し罰金以上の刑に処せられ、5年を経過しない者
  • 暴力団員、または暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
  • 精神の機能の障害により建設業を適正に営むに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者

なお、令和元年の法改正により、「成年被後見人・被保佐人」という一律の欠格要件は廃止され、 個別判断に変更されています。

要件5:社会保険に加入していること

令和2年10月の改正により、適切な社会保険への加入が建設業許可の要件として追加されました。 以下の保険に、適用事業所に該当するすべての営業所で加入する必要があります。

保険の種類加入義務
健康保険法人事業所・常時5人以上の従業員を使用する個人事業所
厚生年金保険健康保険と同じ
雇用保険労働者を1人でも雇用する事業所
重要

未加入の場合は許可が受けられません。 個人事業主で従業員が5人未満の場合は、健康保険・厚生年金の加入義務はありませんが、 雇用保険は従業員を1人でも雇っていれば加入が必要です。

建設業許可の5つの要件まとめ

ここまで解説した5つの要件を一覧表にまとめます。

No.要件ポイント
1経営業務管理責任者建設業5年以上の経営経験(令和2年改正で緩和)
2専任技術者国家資格 or 実務経験10年以上(営業所ごとに配置)
3財産的基礎一般:500万円以上 / 特定:資本金2,000万円以上等
4欠格要件非該当役員・事業主が欠格要件に該当しないこと
5社会保険加入健保・厚生年金・雇用保険の適切な加入(令和2年追加)

個人事業主でも建設業許可は取得できる?

はい、個人事業主でも建設業許可は取得可能です。 法人と同じ5つの要件を満たす必要がありますが、以下の点に注意が必要です。

  • 経営業務管理責任者は事業主本人が該当する必要がある
  • 財産的基礎は、個人名義の口座の残高証明書で証明可能
  • 許可は事業主個人に対して与えられるため、法人成りの際は新規申請が必要
  • 従業員5人未満であれば健保・厚生年金の加入義務はなし

当事務所では、個人事業主の方の建設業許可取得を多数サポートしております。 要件確認から申請までワンストップで対応いたします。

建設業許可の申請にかかる費用の目安

申請内容行政書士報酬(税別)申請手数料
新規許可(知事・一般)150,000円〜90,000円
新規許可(知事・特定)180,000円〜90,000円
新規許可(大臣)200,000円〜150,000円
更新申請80,000円〜50,000円
業種追加100,000円〜50,000円

※ 上記は目安の金額です。詳しくは料金表ページをご覧いただくか、お気軽にお問い合わせください。