産業廃棄物収集運搬業許可とは?

産業廃棄物収集運搬業許可とは、他社(他人)が排出した産業廃棄物を、報酬を得て収集・運搬するために必要な許可です。 廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)第14条第1項に基づき、産業廃棄物を積み込む場所と荷降ろしする場所、それぞれを管轄する都道府県知事等の許可を受けなければなりません。

許可が必要になる主なケース

  • 建設現場の下請業者が、元請から依頼されて現場の廃棄物を処分場へ運ぶ
  • 解体業・建設業で、他社の現場から出たがれき類・木くずを運搬する
  • 廃棄物の運搬を業務として受託する(運送会社の新規事業など)

一方、自社の事業活動で出た産業廃棄物を自社で運ぶだけであれば、許可は不要です(排出事業者による自ら運搬)。 ただし建設工事では、廃棄物の排出事業者は元請業者と定められています(廃棄物処理法第21条の3)。 下請業者が現場の廃棄物を運ぶ行為は「他人の廃棄物の運搬」に当たるため、許可が必要になる点に注意が必要です。

無許可営業のリスク

許可を受けずに産業廃棄物の収集運搬を業として行うと、5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金(またはその両方)という重い罰則の対象になります(廃棄物処理法第25条)。 「元請に頼まれて運んだだけ」でも無許可営業になり得るため、建設業・解体業の方は特にご注意ください。

許可取得に必要な5つの要件

産業廃棄物収集運搬業許可(積替え保管を含まない場合)を取得するには、次の5つの要件をすべて満たす必要があります。

No.要件ポイント
1講習会の修了JWセンターの講習会を修了(法人は役員等が受講)
2経理的基礎債務超過でなく、事業を継続できる財務状況
3事業計画の適切性取り扱う廃棄物の種類・運搬先が具体的で適法
4施設(車両・容器)飛散・流出を防げる運搬車両と容器を確保
5欠格要件に該当しない役員等が法定の欠格要件に該当しないこと

要件1:JWセンターの講習会を修了していること

申請者(法人の場合は代表者や役員等、個人の場合は事業主本人)が、 公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)の「産業廃棄物処理業の許可申請に関する講習会」を修了している必要があります。

  • 新規許可申請用の講習(収集・運搬課程)は、オンライン形式 27,500円/対面形式 33,000円(いずれも税込・2026年度)
  • オンライン形式は講義動画(約12時間)を事前に視聴し、後日会場で修了試験を受ける2段階方式
  • 修了証には有効期間があり(新規講習はおおむね5年)、申請時に有効期限内の修了証の写しを添付します

講習会は人気の日程からすぐ埋まるため、許可取得を決めたら最初に講習会の申込みを済ませるのが鉄則です。

当事務所のサポート

ミライ行政書士事務所では、講習会の日程案内・申込みサポートから対応しています。 「どの講習を受ければいいか分からない」という段階からご相談ください。

要件2:経理的基礎があること

事業を的確に、かつ継続して行うに足りる経理的基礎が求められます。 直近の決算書や納税状況で判断され、債務超過の状態にある場合などは、 事業改善の見通しを示す追加書類(経営診断書など)の提出を求められることがあります。

要件3:事業計画が適切であること

「どの排出事業者から」「どんな種類の産業廃棄物を」「どの処分場へ」運ぶのか、具体的で実現可能な事業計画を作成します。 運搬先の処分場が該当品目の処分許可を持っているかどうかも審査で確認されます。

要件4:運搬車両・容器を確保していること

産業廃棄物が飛散・流出したり、悪臭が漏れたりしない運搬車両・運搬容器が必要です。 車両は自己所有でもリースでも構いませんが、使用権原を証明する書類(車検証など)を添付します。 なお許可取得後は、運搬車の両側面に「産業廃棄物収集運搬車」の表示(5cm以上の大きさの文字)と、事業者名・許可番号の表示が義務付けられます。

要件5:欠格要件に該当しないこと

法人の役員・政令で定める使用人・5%以上の株主、個人事業主本人などが、次のような欠格要件に該当すると許可を受けられません。

主な欠格要件

  • 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
  • 拘禁刑以上の刑(旧・禁錮以上の刑)に処せられ、執行を終わった日から5年を経過しない
  • 廃棄物処理法などの環境法令や刑法の一部の罪(傷害・暴行など)で罰金刑に処せられ、5年を経過しない
  • 暴力団員、または暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
  • 産廃許可の取消しを受け、取消しの日から5年を経過しない者(法人の場合、当時の役員も対象)

役員が1人でも該当すると法人全体が許可を受けられません。 許可取得後に判明した場合は許可の取消しにつながり、他の自治体で持っている許可も連鎖して取り消されるおそれがあります。 不安がある場合は、申請前に必ず確認しておきましょう。

申請の流れと取得までの期間

一般的な申請の流れは次の5ステップです。

  1. 講習会の受講・修了(申込みから修了まで1〜2ヶ月程度かかることも)
  2. 必要書類の収集・申請書類の作成(事業計画書・車両写真・車検証・決算書・住民票・登記事項証明書など)
  3. 管轄窓口へ申請(多くの自治体で事前予約制。郵送・電子申請に対応する自治体もあります)
  4. 審査(標準処理期間はおおむね1〜2ヶ月。大阪府は60日と公表)
  5. 許可証の交付

講習会の受講期間も含めると、トータルで2〜4ヶ月程度を見込んでおくのが現実的です。 事業開始予定日や元請から求められている期限から逆算して、早めに動き出すことをおすすめします。

許可取得にかかる費用

費用項目金額
申請手数料(新規・1自治体につき)81,000円
申請手数料(更新・1自治体につき)73,000円
講習会受講料(新規・収集運搬課程)27,500円〜33,000円
行政書士報酬(当事務所・新規1自治体目)88,000円(税込)
行政書士報酬(当事務所・2自治体目以降)66,000円(税込)/件

申請手数料は政令で標準額が定められており、全国ほぼ共通です。 当事務所は完全成果報酬制(許可が下りなければ報酬0円)・着手金0円で対応しています。 費用の内訳や他事務所との比較は産廃許可の費用相場の解説記事で詳しくまとめています。

どの自治体に申請すればいい?(兵庫・大阪・京都)

産業廃棄物収集運搬業許可は、廃棄物を積み込む場所(排出場所)と荷降ろしする場所(処分場など)の両方を管轄する自治体の許可が必要です。 運搬経路として通過するだけの自治体の許可は不要です。

また、平成23年4月の制度改正により、積替え保管を含まない収集運搬業の許可は都道府県知事に一元化されています。

運搬のパターン必要な許可
兵庫県内で積み降ろし(神戸市・姫路市なども含む)兵庫県知事の許可 1件
積み降ろしが神戸市内だけで完結神戸市長の許可(市外への運搬は不可)
神戸市の現場 → 大阪市の処分場兵庫県知事+大阪府知事の許可 2件
兵庫・大阪・京都にまたがる3府県それぞれの許可

兵庫県知事の許可を1件取れば、神戸市・姫路市・尼崎市・西宮市・明石市を含む県内全域で収集運搬が可能です。 神戸市長など市の許可が別途必要になるのは、市内に積替え保管施設を設ける場合や、収集運搬の範囲がその市内だけで完結する場合に限られます。 大阪府・京都府も同様に、府知事の許可で大阪市・京都市を含む府内全域をカバーできます。

当事務所では兵庫県・大阪府をはじめ全国の自治体への同時申請に対応しており、2自治体目以降の報酬は66,000円(税込)に割引しています。

各自治体の窓口・予約制の有無や、市区町村ごとの考え方は産廃許可はどこに申請する?兵庫・大阪・京都の窓口まとめで詳しく解説しています。

許可取得後は5年ごとの更新が必要

許可の有効期間は5年(優良認定業者は7年)です。 継続して事業を行うには、有効期限の3ヶ月前を目安に更新許可申請を行う必要があります。 行政から更新の案内は届かないため、期限の管理は事業者側の責任になります。

自分で申請できる?行政書士に依頼すべきケース

産業廃棄物収集運搬業許可は、時間をかければご自身で申請することも可能です。 ただし、次のようなケースでは行政書士への依頼をおすすめします。

  • 本業が忙しく、平日日中に窓口へ行く時間が取れない(多くの自治体で事前予約制)
  • 複数の都道府県に同時申請する必要がある(自治体ごとに様式・運用が異なる)
  • 決算内容に不安があり、経理的基礎の追加書類が必要になりそう
  • 元請から「早く許可を取ってほしい」と言われており、書類不備による差し戻しのリスクを避けたい

当事務所は許可取得までの完全成果報酬制。万一許可が下りなければ、報酬はいただきません。

まとめ:確実・スピーディーな許可取得はミライ行政書士事務所へ

  • 他社の産業廃棄物を運ぶには収集運搬業許可が必須(建設業の下請も対象)
  • 要件は講習修了・経理的基礎・事業計画・車両・欠格要件非該当の5つ
  • 積み地と降ろし地、両方の都道府県の許可が必要(県知事許可で県内全域をカバー)
  • 費用は1自治体あたり法定手数料81,000円+講習料+行政書士報酬

ミライ行政書士事務所(神戸市)は、産業廃棄物収集運搬業許可の新規取得を88,000円(税込)・完全成果報酬でサポートしています。 講習会の申込みから許可証の受け取り、5年ごとの更新管理までワンストップで対応いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。

産業廃棄物収集運搬業許可サポートの詳細はこちら