結論:自分でも申請できます。ただし「時間」との勝負

産業廃棄物収集運搬業許可の申請に、資格や代理人は必要ありません。 事業者ご自身で申請することは十分に可能です。

ただし、建設業許可などと比べると独特の負担があります。まずは全体像を比較してみましょう。

比較項目自分で申請行政書士に依頼
費用手数料81,000円+講習27,500円〜左記+報酬(当事務所88,000円税込)
講習会申請要領に定める対象者が受講・受験同じく対象者が受講・受験(代理受験不可)
書類作成手引きを読みながら自作丸ごと代行
窓口対応来庁・郵送・電子申請等、申請先の方法を確認依頼範囲に応じて提出・補正等を代行
複数府県自治体ごとに様式・運用を調べ直すまとめて代行

まず知っておきたい「講習会だけは代行できない」

大前提として、申請要領に定める対象者が、適切な課程を受講し修了試験に合格する必要があります。法人の役員や政令で定める使用人等、受講者として認められる立場を申請先で確認してください。 これは行政書士に依頼しても代われない部分です。

  • 新規(収集・運搬課程):オンライン27,500円(講義約12時間)/対面33,000円(2日間)
  • 修了試験に合格して修了証を取得し、申請書に添付します

つまり「全部丸投げすれば手間ゼロ」にはなりません。 書類作成・提出等を依頼する場合も、事業計画、経歴、車両や資料の確認などには事業者の協力が必要です。オンライン形式でも試験は会場で受けます。

最初にやるべきは講習の予約

講習会は人気の日程からすぐ埋まります。 自分で申請するか依頼するかを迷っている間に、講習の枠が数ヶ月先になってしまうケースは珍しくありません。 必要な課程と受講者を確認してから、講習日・試験日を確保すると、書類準備と並行して進められます。

自分で申請する場合の3つのハードル

ハードル1:受付方法と対応時間の確認

申請は事前予約、郵送、電子申請など、自治体・手続きごとに方法が異なります。大阪府・京都府・兵庫県それぞれの最新案内を確認してください。兵庫県への申請は管轄する県民局が窓口で、市の許可が必要な場合はその市の案内に従います。

電子申請を利用する場合でも、資料収集や内容照会、補正に対応する時間を確保します。昔の来庁時間を前提に予定を立てず、提出前に確認しましょう。

ハードル2:書類不備による差し戻し

産廃許可の申請書類は、事業計画書・車両の写真・車検証・決算書類・住民票・登記事項証明書など多岐にわたります。 特につまずきやすいのが次の点です。

  • 事業計画の具体性——取り扱う廃棄物の種類、運搬先の処分場が該当品目の処分許可を持っているか
  • 経理的基礎——決算内容によっては追加書類を求められる
  • 車両・容器——飛散や流出を防げる構造か、使用権原を証明できるか

標準処理期間と、講習・書類準備・補正にかかる期間を分けて見込みます。自治体の公表期間が、相談から事業開始までの全期間を示すものではありません。

ハードル3:複数の府県に申請する場合の煩雑さ

産廃許可は積み地と降ろし地の両方の許可が必要です。 兵庫県と大阪府にまたがるなら2件、京都府も加われば3件。

自治体ごとに様式も運用も予約方法も異なるため、1件目の経験がそのまま2件目に活きるとは限りません。 このパターンこそ、代行の効果が最も大きく出る場面です。 どこに申請すべきかは産廃許可はどこに申請する?で解説しています。

自分で申請してよいケース・依頼すべきケース

自分で進めやすいケース

  • 申請先が1自治体だけで完結する
  • 平日日中に窓口へ行く時間が取れる
  • 決算が黒字で、経理的基礎に不安がない
  • 事業開始まで時間に余裕がある

行政書士への依頼をおすすめするケース

  • 複数の府県に申請が必要
  • 元請から「早く許可を取ってほしい」と期限を切られている
  • 決算内容に不安があり、追加書類を求められそう
  • 平日日中に動ける人手がない
  • 役員に欠格要件の懸念がある(欠格要件の解説はこちら)

行政書士の選び方——3つのチェックポイント

依頼する場合、どの事務所を選ぶかで結果は変わります。

1. 料金体系が明確か

「一式◯円」だけでなく、法定手数料が別途かかること、複数自治体の場合の追加料金が明示されているかを確認してください。 日本行政書士会連合会の報酬額統計調査(令和7年度)では、産廃許可申請(積替え保管を除く・新規)の最多価格帯は10万〜15万円です。相場観の目安にしてください。

2. 不許可の場合の扱い

申請手数料81,000円は不許可でも返還されません。 そのうえ事務所への報酬も戻らないとなると、負担は二重になります。 成果報酬制を採っている事務所なら、このリスクを抑えられます。

3. 許可取得後まで見てくれるか

産廃許可は通常5年(優良認定の場合は7年)ごとの更新が必要で、車両の入れ替えや役員変更のたびに変更届も必要です。 取得して終わりではなく、更新や届出まで継続して相談できる事務所を選ぶと、後々の手間が大きく変わります。

当事務所のプラン

ミライ行政書士事務所(神戸市)の、通常産廃・積替え保管なしの料金例です。特管・積替え保管等の追加手続きは個別に見積りを確認します。

申請内容報酬(税込)
新規許可申請(1自治体目)88,000円
新規許可申請(同時申請の2自治体目以降)66,000円/件
更新許可申請88,000円
  • 相場(10万〜15万円)を下回る料金設定
  • 成果報酬の対象は行政書士報酬。申請手数料や受講済みの講習料等の実費とは別
  • 講習会の日程案内・申込みサポートから対応
  • 5年後の更新期限の管理までフォロー

費用の詳しい内訳は産廃許可の費用まとめをご覧ください。

まとめ

  • 産廃許可は自分でも申請できる。ただし講習会は申請要領で認められる対象者の受講・受験が必要
  • ハードルは平日日中の窓口対応・書類不備の差し戻し・複数府県の煩雑さ
  • 1自治体・時間に余裕あり → 自分で申請も現実的
  • 複数府県・期限あり・決算に不安 → 依頼する範囲を相談
  • 事務所選びは料金の明確さ・不許可時の扱い・取得後のフォローで見る

「自分でやれそうか、頼むべきか」の見極めからご相談いただけます。 まずはお気軽にお問い合わせください。

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制度の全体像は産業廃棄物収集運搬業許可の完全ガイドにまとめています。

参考資料

内容更新・参照資料確認:2026年9月29日。申請時は各窓口の最新の要領もご確認ください。